ロンボク島南部を迷う旅
困っているところ
朝はやく、夜7時までの約束でバイクを借りて、よいビーチなのに人がいないと噂のTanjung Aan(タンジュン・アン)に向かう。
地図にもなんとな~くしか描かれてないが、とりあえず東に向かってみたが、やっぱり迷った。ここらは現在は観光客も店もホテルもないような地域だけど、開発真っ最中。建設中のものすごいでかいリゾートホテルに迷い込んだときは、ああ、今のうちに来ておいてよかったと思った。
リッパに舗装された道路の両脇には、掘建て小屋のような家もまだ残っていて人も住んでるのだが、彼らはどういう気持ちなんだろう。土地は変わり果ててしまうけど、その分仕事も たくさん入って、豊かになるかもしれない。う~ん、考えてもわからん。でも、 自然はできる限りよごしてほしくないもんだ。って、わたしも所詮、侵入者の一人である。てへ。
さて、途中で迷い込んだ浜辺でガキに道をおしえてもらい、なんとかそれらしいとこに着いた。が、たしかに浜辺は白くてキレイなのだが、海も白だ。色がなくてつまらん。まあ、人がこないビーチなんて、所詮そんなものか…とのんびりしていると、ちっちゃいおっさんに声をかけられた。
「ココヌッ!ココヌッ!」
何を言っているのかよくわかんなかったが、どうやらココナッツを買えと言ってるらしい。ココナッツジュースは飲めるが、できる限りは避けたいレベルなので、金払ってまで飲みたいとは思わない。丁重にお断りすると、「泳ぐにはあっちがいいよ」と言われ、行ってみるとノリみたいな黒いのが大量に打ち上げられてて、全然泳げなかった。嘘かよ!!
暇なんだろうか、ず~~~っと我々の近くに居座ってたが、あきらめて後方の小屋に引き返していった。
かわりばんこで海に浮きにいき、八つ墓村ごっこなどをしていると、だんだん青空が出てきた。
あら!ちょっと!
このひとけのなさ!海が青くなった。
やっぱり青い海は、青空ありきだな~。やっと海らしくなってきたぜ~。なんせサーファーのためのクタということもあり、浜辺ではしゃぐ地元の男女以外は、ちっちゃいおっさんと我々くらいしかいない。
…まあなんせ観光客が他にいないから、何度かみやげもの売りの女子に邪魔されたが、いらないと言うと、「じゃあ、けえる時に(日本語)」とさっさとどっかに行った。 けえるって。かつてここに来た日本人はどんだけ生粋の江戸っ子だったんだ。
さて、ひととおり八つ墓村もやり、満足しましたので、いったんクタに戻ることにする。最後にまたちっちゃいおっさんが近づいてきて、「ポルキン!」と言う。 なんだポル禁て。ポルノ禁止?露出はしてないよ、では、とバイクにまたがると、「ポン!」と吐き捨てるように言う。あまりイライラすると身体に毒ですよ。
バイクでしばらく走って気がついた。ああ、「パーキング」か。バイク駐輪代をせしめようとしてたらしい。ここの人たちは、観光客からの金のとり方をまだあまり知らないみたい。そこが素朴でよし。これからいろんな言語と 余計な技、覚えていくんだろうな…。
クタでお昼を食べつつ、ホテルの人にすすめられたMawan(マウン)という逆側にある ビーチに行くことにした。以下、写真とともにご案内。しかし、たまに会う外国人、全員サーファー…。
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しばらくすると、↑の若者が話しかけてきた。ふ、不良!と思ったが、案外メガネの気さくな若者。
くれたココヌッ!のキャンディーはとてもおいしかった。高校生で、英語を勉強中という。学校で英語習っているけど、会話する機会がないんだよう~と日本人みたいなことを言う。トドマンが、「うみ」「やま」など、日本の基本単語を楽しくご教示していた。
ガキが浮き輪で遊んでいたので、ガードマンにあれはどこで借りれるのかを聞くと、ガキから取り上げて持ってきてくれた。すっ、すまない、ガキども!トドマンがおしゃべりに夢中なあいだ、浮き輪で水にはいった。同じく浮き輪を持つガキ数人が近づいてきて、なにやら話しかけてきた。
「カラッシメンタイコ?」
…ん??あんだって?
「カラッシメンタイコ?」
…あんだって??
わからないそぶりをすると、ギャーギャー笑いながら「カラッシ~」と繰り返す。インドネシア語なのか、唯一知ってる日本語なのか…それにしてもチョイスが子供らしくないが…なぞは深まるばかりだが、いずれにせよ、その問いに答えを出すことはできない。ごめんよ、ガキ共。
高波にすっかり疲れ、休んでると、目つきが鋭すぎるガキが2人、ネックレスを売りにきた。 ガードマンか、ナタが言うには彼女らはササッという先住民族なんだそうだ。他のインドネシア人は目がくりっとしたのが多いから、余計にその目つきが際立つ。というか、見れば見るほど怖いよ、ママン!!そして売り物のネックレス置きっぱなしでどっか行っちゃったよ!
例にもれず、ロンボクの子供たちは、あまり商売する気がない。きっと、ほんとはする必要がないんだろう。あとから調べたところによると、ロンボクに住む90%の人はササッ人だという。あの鋭かった彼女らは超直系だったのだろうか…。
クタの村に戻り、しばしプールで遊んだ。
確かに…消毒の匂いはしなかった。確かに、無臭だった。そしてプール脇のシャワーは苔だらけだった。
だけど初めてのホテルのプール、しかも他に人がいないときたもんだから、おおはしゃぎでドーンと飛び込んだり、浮き輪を投げ合ってみたり、浮くもんだと勘違いしてプールサイド用のマットの上に乗っかって落ちてみたりした、結果→トドマン体調絶不調。
しかし夕ご飯は食べに行っておこうということで、(今日はCherry Cafeはやめて)昼ご飯がくそまずかった向かいの「Lombok Lounge」という店に入ってみた。「スペシャルエンジン」かけないと、料理が大変と青年が言う。奥でママンが作っているようす。その「スペシャルエンジン」がないと電気がつかないらしく、ろうそくをおいてくれた。
「アラック」という酒は大変デンジャラス、ギリはハッパ安いけどロンボクは高い、5本で250000ルピアもする、など有益な情報を頼んでもないのに教えてもらっていたら、ミーゴレン、ガドガド、スペシャルナシゴレンがだいぶ時間をあけて出てきた。くそまずい向かいの店と、外見は変わらないのに、すんげーーうまい!!!特にナシゴレンは、トドマンに「この旅で最高」と栄誉あるお言葉をいただいた。
しばらくすると「スペシャルエンジン」がかかったようで、電気がついた。
ロンボク最後の夜、ようやくカンが当たったぜ!明日は飛行機で、バリにもどります。