西の端っこから、アメリカを眺めかえす
ポルトガルに来た理由は、旅行博でもらったパンフレットで見た「ベルレンガス島」。だがもちろん、心の片隅、否、3分の1はかのエッグタルトが占めている。正直言う。もっとかもしれない。逆に言えばそれ以外何があるのか知らない。未知の国、そして沢木耕太郎が旅の終わりを決めた国、ポルトガルへ元気に降り立つ。
黒人が似合わない街、リスボン
しょっぱな、街まで出るのにバス来なかった。すんごい待った。そうだここは日本じゃない。ユーラシア大陸の西の果て、ポルトガルだった。ポルトガルなんて言われてもフィーゴかエッグタルトくらいの印象しかないのだが、とにかく、来たのだ。青い海に浮かぶ要塞を見るため。(あとエッグタルトのため)
なぜか惹かれる風情もクソもない巨大ビルの群れに、初めての国の生活のによいを感じ、なぜかゾクゾクする。観光地然、異国然とした風景よりも、こういう、地元の人間の生活が露になった風景の方が旅してる気になる。だって、現地に行かない限り見えないもの。
しかしこんな場所には宿はなさそうなので、まずはリスボンの真ん中、Rossioへ向かう。ロンプラで目星をつけてた安宿がこの近くにあるのだ。Rossioはさすがリスボンの真ん中だけあって、建物も真ん中に偉そうに建つ銅像も、いかにもよーろっぱ。石畳は見た目キレイだが、趣のないことを言えば歩きにくいし水たまりがすごい。結構疲れるぞ。地元っ子は足強いんだろうか。あっもしかしたらこれがサッカーの強さの秘密か?結構いいところに気づいたと思わない?普段の生活で鍛錬。理想だね。
風情はあるがまず初めての街についたら、とにかく散歩。
すぐにマリファナ屋さんに声をかけられ、あまりのあけっぴろげさにひるむが丁重にお断りし、アメリカでの熱いライブについて、ブログを書きたかったのでネットカフェを探す。首都だからさすがにあるだろう、と思ったが、見事にない。そこらじゅう坂で風情ある街をゼイゼイいいながら探しまわるが、ない。外国人向けカフェと、インド人経営のネット屋を発見したが、
日本語が表示すらできない。
そうだ、ここは旅行者の望むものならなんでもそろう、便利な東南アジアではないのだった!
どんな種類の商売でも18時以降は絶対に家に帰らないわけがないし客商売なのに週末もきっかり休む
ヨーロッパ
なのだった!ようやく気付いたことにもびっくり!
と、いうことでネットカフェは諦め、今や世界至るところでで使えるようになった素晴らしい携帯でウェブを10分くらいいじくってたら、後日その分だけで
15000円
とられた。海外でWEB、二度と使わねえ!おー怖!
結局その後、近所の電話屋兼両替所みたいなところで、日本語表示可のPCがある場所を見つけた。灯台下暗しを地でいった。むだに。
突然で、ネットカフェもないのにエロはしっかり。まあエロは本能だからしょうがない。ネットはあくまでもサブ要素ですから、というか
SEX SHOP
って直すぎやしませんか?確かにそうでしょうけど。この素朴な街にギラギラしたネオンが妙に浮いている。なんか、地味な街だからこういうの規制とかありそうなのに、ないんだ…。エロはやめられない。本能ですから。
さて、もうひとつこの街に似合わないものといえば、黒人。奴隷貿易の関係上、モザンビークとか西アフリカからの移民が多いらしく、「ヴァンダの部屋」など映画の舞台にもなったフォンタイーニャスという地区にはたくさんのアフリカ人がお住まいあそばしている。女子はお店勤めが多いらしく、1日2回くらい通ったサンドイッチチェーン店やマック、パンティー屋さんなどでよく見かける。愛想はすこぶるよくない。それはいいのだが、あの子たち、この街にとにかく似合わないのだ。いやよそ者に言われたかねえと思うけど、ほんとに似合わないのだ。パリみたいにオサレでもなく、スペインみたいに陽気でもない地味で素朴なこの街に、どうも彼らが浮きまくっててしょうがない。まあ元をたどれば無理矢理つれてこられたんだから似合うも似合わないもないが、結構長い間いるんだからそれなりになじんでもいい頃のような…。まあ、いいか。