アルハンブラ宮殿での1日
前ページで、次はスーパーマーケット特集と書いたけど、嘘です。
いや嘘じゃないけど、延期になりました。何とぞご了承ください。
この街にはヨーロッパじゃ珍しい、日本語でインターネットができるMonaLiza.comというありがたいネット屋がある。我々はポルトガルでもやもやした分を発散するかのように、どの店も閉まっちまうシエスタの時間に3時間近くインターネット上を徘徊しまくった。
よりによって、今日はネットつながりにくいなー、という時にその女は来た。
「何なのこれ!!ダイヤルアップなんじゃないの?全然つながんないんだけど!!どうなってんのダイヤルアップなんじゃないの?!」
非常に残念ながら、このヒステリックな非難の声は日本語である。
連れのヒョロい男は文句を言うこともないがなだめることもしない。金切り声をあげたところでネットワークの神様が「わかったよしょうがねえな」となるわけもなく、この愚かなるカップルはひとしきりわめいたらさっさと出て行った。あそこまで「ダイヤルアップ」が連呼されるのを聞くことは金輪際ないであろう。もう21世紀だし。
ネット屋のおじちゃんや、周りの客は日本語を解さないだろうが、ネットつながんなくてキレてるということは絶対わかったであろう。我々は、あのバカたちのぶんまで、礼儀正しくふるまおうと誓った。
そしてあの女が二度と日本から出ないよう祈った。
ハッ!そんな俗っぽい話はどうでもよかった。
とりあえずここグラナダでは、アルハンブラ宮殿だけは行きたかった。めちゃめちゃでかそうだから。
チケットの買い方がイマイチよくわからず、なぜかBBVAという銀行で予約ができると聞いたので、訪ねてみた。対応してくれたおばちゃんは、
「アルハンブラのチケットは、2週間先まで売り切れなのよ〜、次の日曜にそれ以降のチケットが出る予定なんだけどね」
と、スペイン語で言われたがなぜか理解し、そして途方に暮れた。ここに2週間いたら、暇すぎて広辞苑1冊読み終わっちゃいそうだ!当日券があることを祈って、明日の朝から現地で並ぶことにした。今日のところは、丘の上にある公園から、アルハンブラを望んだ。人々は歌い、ねそべり、景色そっちのけで喋り、しまいには店を広げるなど、案外アルハンブラ宮殿は気にしてない様子で思い思いに過ごしていた。
翌日。「アルハンブラぐるっとバス」みたいな一律1€で観光地をまわるバスに乗り、アルハンブラ宮殿へ。白髪のマダムに席を譲ろうとしたら、「大丈夫大丈夫!ありがとね!」とフランス語で断られた。急斜面を登るバスが大きく揺れると、「あああああ」と声をあげ、始終不安定だった。座ればいいのに…。
8時ちょうどにアルハンブラ着。当日券求める人の行列はすでに長くてオロオロしたが、1時間待ちで入場でけた!
チケット出し惜しみしたり、時間区切って入場させたりと工夫をしてるものだからこのような事態となる。そんだけ制限してるのに、広いのに、それでもどこ行っても人人人。たった10€ですごいもんが見れるのだから、まあ安いのかもね。
しかし写真を撮ろうとしてもいちいちでかいから、切り取りづらい。
はい、それではすんげー数の写真の一部をご紹介。もっともっと!なほしがりちゃんは、→のアルバムへ。写真クリックすると拡大するよ。
いや〜なんかこういうの飽きたような気もするけど、キレイだったね〜!
とトドマンに同意をもとめたところ、
「猫の糞が臭かったことしか覚えていない」
一生かけて死ぬ気で石削った職人達に、我々の会話が届かなかったことを祈る。